有限会社田久保建装

創業者インタビュー

今回、創業者 田久保喜市(現 取締役)さんと40年以上共に歩み続けてきた奥様である、取締役 田久保恵子さんにインタビュー形式にてお答えいただきました。

創業されて40年を経過されていますが、創業当時の思い出を教えて下さい。

A:昭和52年に家具の街・福岡県大川市で「田久保木工」を夫と設立しました。最初は仕事を頂くのにも苦労しました。それはそうですよね、まだ20代の若造が日本有数の家具の生産地に会社を旗揚げしたのですから(笑)。最初は個人のお客様がメインでした。あの時代の日本は成長期だったと思います。色んな場所に住宅地が建ち始めた頃です。当初は家を建て始めた個人の方からの家具の製作依頼が主でした。製作したものを納め始めた時期に、ウチで製作した商品を見た大工さんや他の工務店の方々から「ウチにも作ってくれ」「同じ家具をウチのお客さんにも」と声を掛けてくれるようになりました。皆様方に声を掛けて頂き、口コミで仕事が増えていったような感じです。創業当時のことは、忙し過ぎてあんまり覚えていません(笑)。

一番苦労したことはなんですか?

A:最初は私も工場で手伝いをしていましたが、途中から経理に異動しましたので製作に関する苦労は正直ありません。唯一あるのは、平成3年から10年ほど続いた俗に言う「平成不況」の時でしょうか?関連している会社の倒産が相次ぎました。夫と従業員には製作に集中してほしいので、余計な心配をさせまいと、関係各所を走り回った毎日でした。今となっては良い思い出です。丁度その頃に、今の工場(筑後市)を落成しました。建築会社・工務店やデザイン事務所からの仕事の依頼が増えてきて、新天地で勝負に出た時期でもありました。

モノ作りへのこだわりを教えて下さい。

A:当社では、流れ作業で依頼された家具を製作するのではなく、職人がひとつの商品に対して向き合いながら製作しております。家具それぞれに職人の思いが込められています。勿論、使用する材料にも安全性に優れた材料を厳選し、国の安全基準をクリアした物しか使っていません。また、金物ひとつに関しても、安全面・耐久性を第一に考えて発注しています。このように、創業当時から「お客様のことを第一に考える」姿勢は変わりません。

これからの世代(職人)に伝えたいことは何ですか?

A:今は昔と違って、住宅家具も店舗に設置する什器も「これが正解」という形が無いように思います。材料ひとつ考えても色んなものがあります。型にハマった頭でっかちな考えだけではお客様の依頼に答えることが出来ません。柔らかい考えでお客様の意図を汲み取りながら製作に携わることが一番ではないかと私は思います。製作の仕方も材料も時代によって変化していきます。今日の「正解」は来年の「不正解」かもしれない、でも10年後には「正解」に戻るかもしれない。「もの作り」ってそういうものかもしれません。そんな状況の中でも、ウチの従業員さん達は色んな時代の家具・什器を製作してきているプロフェッショナルな人間ばかりですから、臨機応変に対応出来ると思います。今から職人を目指す人たちには、自分の目で経験豊富な職人の技術を見て・感じて・吸収して、新しい発想が湧いてくるように毎日毎日家具のこと・お客様のことを考え、仕事に向き合ってもらいたいですね。